オカピ

写真:横浜市立金沢動物園
オカピ=偶蹄目 キリン科 
英名:OKAPI
学名:Okapia johnstoni
生息地:中央アフリカ(ゴンゴ民主共和国、ガボンなど)
食べ物:草などの植物、やわらかい果物、種子など
寿命:20~30年(飼育)、20~25年(野生)
体長:2~2.2m 体重200~350㎏
特徴:頭に二本の角、口元は黒く舌が長い、シマ模様が肢にある。
生息状況:凖絶滅危惧
別名:森林ロバ、森の馬または森のシマウマ。

世界三大珍獣、生きた化石



生態
オカピは馬のような体をしており、胴体には黒褐色~明るめの茶色の模様があり、個々に違いはあるが四つの肢と首あたりに白と黒の縞模様がある。毛並みがとても柔らかく滑らかになっており、光の当たる角度によっては深い赤や紫などにも見える。この光沢や模様が森林では敵に見つかりにくいとも言われている。
密生した森林の中で生活し、単独行動か親子(母子)または番で生活している。餌は特徴である長くて気持ち悪い?舌使って植物に巻つけて採る。だが、餌だけではなくその舌は約50㎝もあり、自分の目をぬぐったり、鼻をほじったりと巧みに使いこなしている。
そして、視覚よりも聴覚を使って移動をするらしく、警戒心が強いようで野生では滅多に見つけることができないといわれ、これはユニコーンを見つけるよりも難しいとも言われているほどだ。そのため、いまだに生態は解らないことが多いらしい。だが、子育てはなどは飼育で成功していることで生態がわかっている。
繁殖期になると、メスをめぐってオス同士が頭の横をぶつけ合う「ネッキング」をする。これはキリンと同じやりかたのようだ。
メスはオスよりも身体が少し大きく、体重も20~50㎏の違いがあり、角はない。
妊娠期間は約425~491日もあり、生まれた子どもはすぐに立ち上がり歩くことができる。
そして、メスは森林に巣をつくり、親子で生活していくが何故かオスは巣を作らないで単独行動になる。オカピの母乳には高い栄養が含まれており、一日の授乳は一回だけになるが、子どもは元気に育つようだ。メスは長い舌を使って子どもの毛づくろいをしたりもする。
ちなみに、巣を作らないオスは天敵(ヒョウ)などに襲われやすいという。また、同種とは違う固体に出会うと「シュッシュッ」という音を出している。


歴史
一見シマウマによく似ているオカピは案の定、初めて発見された当時(1900年頃イギリスの植民地だったころの探検家ハリー・ジョンストンが発見した。)その土地に住む原住民がオカピと呼ぶシマウマの模様をした毛皮を二枚ジョンストンに譲ったという。このオカピをジョンストンは偶蹄類の新種として、イギリスの博物学者スクレイターへと送ったが、スクレイターは毛皮を研究した結果、馬の仲間として、仮発表をしてしまった。しかもその名前はエクウス・ヨンストニ(ジョンストンの馬)と命名していたらしい。だが、その後の研究によりオカピの頭には角が二本あり、足も馬の蹄とは違い、蹄が二つに割れていることから、キリン科の一種だと判明した。そして、イギリスの哺乳類学者ランケスターはオカピが原始的なキリンの子孫であることを発見し、新たにキリン科の一種としてオカピア・ヨンストニ(okapia johnstoni)と命名したという。
属名オカピア(okapia)は原住民ピグミー族の言葉で「森の馬」という意味を持ち、発見したジョンストンがそのまま「オカピ」と名付けたのが由来になる。そして、オカピがまだ発見されていない頃、ヘンリー・モートン・スタンリーという人物がまだ知られていない動物として「森林ロバ」と呼ばれていたという。
ちなみに、オカピは約1000万年前(新生代第三紀)の形態からおそらく変わらずにいたことから「生きた化石」と言われてもいる。
古代エジプトでは頭がオカピの頭部になる風雨の神セト(ギリシャではテュフォン)が神話に描かれたとされている。別説ではオカピに近い絶滅獣リビテリウムの頭をかたどったとされているがどっちでもいい。






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