ワオキツネザル




ワオキツネザル=霊長目 原遠類 キツネザル科
英名:Ring-tailed Lemur
学名:Lemur catta
出身:マダガスカル島
食べ物:果実、木の芽、葉、昆虫
寿命:約15年
体長:体長39~46cm 尾56~62センチ
特徴:体よりも尻尾が長い。尻尾がゼブラ模様。
生息状況:絶滅危惧種Ⅱ類
漢字:輪尾狐猿


メスに頭の上がらないオス達
生態
 猫のような動きををするワオキツネザルは目と口の周りにハッキリとした黒い模様がある。特徴的な尻尾のゼブラ模様は仲間との視覚的な合図としても使われている。
生態はとても社会的で5~25頭の群れをなして大きな鳴き声でなわばりを守り、ネコのような鳴き声で仲間とコミュニケーションをとって生活している。また、他のキツネザル達よりも木に登るのが得意で森の中の様々な高さにある果実や草木、樹皮や樹液を食べている。
なわばりでは雄より優位な大人のメスがいて、若いメスは母親や姉妹と一緒にいるが、若いオスは他の群れへ移っていく。だが、オスの中でも最高位のオスがいて、そのオスだけはメスたちの近くで過ごすことができるという。これを「セントラル・メール」といい、劣位のオスは最高位のオスのをつけ回し優位になろうと戦いを挑むという。
オス同士の戦いはお互いの手首にある分泌腺からでる匂いを尾にこすり、高く上げ左右に振る。これでお互いのホルモンの強さで勝負する。これでも勝負がつかない場合は闘争が始まるらしい。
逆に、メスの順位は家系で決まる。でもたまに喧嘩で順位が入れ替わることもあるという。
繁殖期は4月~5月頃になり、オスたちはメスをめぐって戦いをする。妊娠期間は約134~138日になり一年に一度の出産で通常は1匹生まれ、まれに双子も生まれる。
生まれた時から母親にしがみ付くことができ、最初は腹部にしがみ付くが少し経つと背中に乗るようになる。約10週間で自分で行動しだし、約4ヶ月経つと採食や長距離の移動を自力でできるようになる。
ちなみに、ワオキツネザルは体温調節が苦手なため、冷え込む朝とかは日光浴をし、手と股を大きく広げてお腹を日光に当てながら放心状態の顔をしている。その姿はとても愛着が沸く。


人と~
キツネザルの属名レムル「Lemur」はラテン語のlemures(幽霊・妖怪の意)からきているという。夜間にこっそり活動をすることからその名が付けられた。そして、ワオキツネザルの種小名「catta」カッタは新ラテン語でネコの意からきている。
キツネザルは森林伐採、山火事による生息環境の減少がもっと大きな脅威になっているが、人々によってワオキツネザルが食べられたり、ペットとして飼うために捕獲されていることが絶滅への原因になっている。
マダガスカル以外の人間がこの話を聞くと、この猿を食べるのか!と驚く人もいるかもしれないけど、日本も同じようにイルカや鯨を食べている。世界ではもっと信じられない生き物を食べている人々もいる。食文化はその土地土地で受け継いできたもの、外国の人が何を言っても原住民には届きにくいかもしれない。でも限度はあってほしい。絶滅寸前の生き物を必要以上に狩ることがその土地の未来に繋がるとは思えない。森林伐採もペットとしての捕獲も未来を捨てているようにしか見えない。これは人類の問題にも繋がっている。

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