フンボルトペンギン


フンボルトペンギン=ペンギン目 ペンギン科 フンボルトペンギン族
英名:Humboldt Penguin
学名:spheniscus humboldti
食べ物:小魚(主にアンチョビ)
出身:南アメリカ沿岸地域(ペルーにあるフォカ島~チリのプニフィル島にかけて繁殖)
寿命:約25年 
体長:約70cm
特徴:ぐぼぉーと低く響く声で鳴く。(船が出港する時のような‥)
生息状況:絶滅危惧Ⅱ類、「種の保存法」国際希少野生動植物種、「ワシントン条約」附属書I、「ボン条約」附属書I、掲載種。



日本生まれのフンボルトペンギンが世界へ!


ペンギンは18種類いてその中で6属に分けられている。コウテイペンギン、アデリーペンギン、マカロニペンギン、キガシラペンギン、コガタペンギン、フンボルトペンギン属になる。そして、18種のうち南極大陸に生息するペンギンはわずか3種ほどしかいない。ペンギンと言ったら南極と言うのは大きな勘違いになる。

生態
フンボルトペンギンは一生を巣と海を往復して過ごし、主に海岸の洞窟や石の間などを巣として利用するが、時には地表面やサボテンに巣を作ることもある。狩りはグループで行い海の中に潜ってアンチョビ(イワシ類)などを捕まえる。ペンギンの目にはまぶたが二つあり、一つは普通のまぶただが、もう一つは透明のまぶたがある。そのまぶたのおかげ海の中でも魚を追いかけることができる。それと、ペンギンの特徴的な白黒模様は海の中ではお腹の白い部分が空ととけあい、見えにくくなる。逆に背中の黒い部分は海面から見ると海の深い色に溶け込む役割があるという。
餌を海中で呑みこんでも、特殊な腺をもっていて血液から過剰の塩を取り除くことができるという。
このため、水分も餌と共に海水から採ることができるようだ。
繁殖期は時期に関係なく一年中行っている。卵は一度の出産で2個産み、約39日をかけ、親が交代で卵を温めている。生まれてから数ヶ月間は同じように交対で一緒に子育てをする。
成熟期は2~7歳になり大きく変動している。
 
 フンボルトペンギンは暑さに強く寒さに弱いため、飼育では日本の寒い地域の冬だとストーブが入っている部屋で過ごしている。しかも、飼育環境が良いのか日本にはフンボルトペンギンが約1000羽以上飼育され野生の生息数では約14000羽だと言われていることから約一割が日本にいることになる。世界ではフンボルトペンギンは飼育が難しい動物と思われているらしく、他の国をみてもここまで飼育数の多い国は珍しいという。本場チリの飼育係が日本に研修を受けに来ることもあるようだ。

フンボルトペンギンは絶滅の恐れある危惧種に指定されている。それは、人為的影響で産卵場の環境破壊や餌であるアンチョビの乱獲、そして、エルニーニョ現象とかの影響を受け減少してしまっている。
その為、日本で産卵された卵の9割を偽物の卵とすり替え日本での繁殖を制御し、産卵した卵をチリへ送っているのだ。
近い将来、日本生まれの野生フンボルトペンギンが世界中に生存しているかもしれない。

ちなみに、フンボルトペンギンの名前の由来はフンボルト海流に生息していることからだという。

0 件のコメント:

コメントを投稿