カイウサギ=ウサギ目 アナウサギ類 ウサギ科
英名:Domestic Rabbit または Japanese White Rabbit(白色種にかぎる)
学名:Oryctolagus cuniculus
食べ物:草類 ウサギ用ペレット ワラ、ニンジン、サツマイモ、リンゴなど
出身:南ヨーロッパ、北アフリカが原点とし、現在は世界各地に分布
寿命:5~10年
体長:約40~50cm(品種によっていなる)
特徴:日本カイウサギでは、全身白色、目が赤い。
生息状況:ふつう種(IUCN世界侵略的外来種ワースト100に選ばれている)
漢字名:飼兎
品種改良され続け150種!!
生態
ウサギ類は大陸の寒帯ツンドラ(木の無い土地)から砂漠までのおもに開けた環境に生息している、ウサギ類は多くの捕食者の標的となりやすい動物なので、繁殖力が旺盛で非常に鋭い感覚で危険を察知する事ができる。長い耳は小さな音でも聞き取り、体温調節をする放熱器官の役割もあると言う。頭の高い位置にある目で周囲を見渡し、力強く長い後肢で素早く逃げる。種類にもよるが時速60~80kmを出す種も存在する。これはレース用に訓練された犬とほぼ同じスピードになるという。
妊娠期間は約40~50日ほどになり年間3~5回も出産し、一度に4~9頭をも出産するのだ。母親は子守をせずに出産直後から子供を巣穴に置き去りにし、その後25日間は給餌をするために帰ってくるが、1日わずか2分ほどだと言う。育児を放棄したように見えるが地下の巣穴に隠して守っているみたいだ。(ナショナルジオグラフィック参照)
人間と‥
カイウサギは家畜種であり、元は「アナウサギ」という野生のウサギから品種改良して作られた。その品種数は150種におよぶという。
アナウサギは古くから食用として捕らえられ飼育されていたが、11~12世紀にヨーロッパの修道院での飼育が盛んになり、家畜化が広まっていった。そして、フランスの修道僧によって品種改良が始められたと考えられている。日本でも明治初期に輸入され始め、突然変異で生まれた色素を失った白いウサギを交配させて日本白色種として品種を固定させた。上の写真がその白いカイウサギになる。このウサギの目は赤色になるがこれは色素が無いため、網膜の血管が見えて赤い色になっている。
カイウサギは一見すると害の無いおとなしい動物に思えるが、旺盛な繁殖力が環境破壊を引き起こしている。ウサギは天敵の多い動物だが、その分繁殖力がとても強い。外敵が少ない土地だと個体数が増え続け、日本においては無人島に放たれたカイウサギが島内の植物を食べつくして環境破壊を引き起こしている。また、オーストラリアでは狩猟動物として輸入されたアナウサギにより絶滅した種が多くいるという。これらによって、今ではIUCNの世界侵略的外来種ワースト100に選ばれている。もちろん、これらの環境破壊に繋げたのはペットとして飼われていたものや飼育放棄によることが原因である。
英名の「Domestic Rabbit」は飼いならされたウサギの意になる。
学名の「Oryctolagus」(オリクトラグス)はギリシャ語で「orukter」穴を掘る道具、「Lagos」ノウサギの合成語で「穴を掘るノウサギ」の意になるが、ノウサギは穴を掘らないのでこれはアナウサギのことになるみたいだ。
ちなみに、ウサギ好きにはたまらない場所が日本にある。それは、大久野島といい別名ウサギ島と呼ばれている。この島にはウサギが多く生息しており、人間になれたウサギが大群で寄ってくる動画があり、ウサギ島として有名になったとされている。現在では日本人の旅行客より海外からの旅行客に人気があるようだ。
このウサギの大群は1971年に島外のある小学校で飼育されていたウサギ8羽が大久野島に放たれ、そのウサギが野生化し、2013年には700羽まで繁殖してしまったという。
しかし、この島は可愛い印象だけではなく、戦時中の暗い歴史が多く刻まれている。ここはかつて第一次世界大戦時に日本軍が毒ガスなどの化学兵器を作る生産拠点にされ、一時はその情報を隠すために地図から抹消させられたこともあるようだ。毒ガスの量は総計6616トンにものぼる。
現在でもつかわれなくなった実験棟などが多く残っており、忘れてはいけない歴史を伝
えている。
興味があれば是非こちらへ→ http://www.qkamura.or.jp/ohkuno/
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