お葬式
ユウユウのお葬式
2011年4月15日、夢見ヶ崎動物公園では日本国内で唯一飼育されていた「フチア」という動物が老衰で亡くなった。これでフチアを日本で見る事はできなくなってしまったみたいだ。
絵は2008年1月にキスをするレッサーパンダで有名になった「ユウユウ」が亡くなった時に描いたものになる。その後、2010年11月30日には残されたレッサーパンダ(カツオとミンミン)も一緒に旅立っていった。現在、夢見ヶ崎ではレッサーパンダも見ることができない‥‥
人間には死者を送るお葬送という儀式がある。死者の送り方は世界各地様々で、簡単に言うと「火葬」、「土葬」、「風葬」、「樹上葬」、「ミイラ葬」、「水葬」、「鳥葬」、「舟葬」、「樹木葬」と区別されている。これらはその土地に住む民族文化や宗教などによって様々な形や意味があり、それぞれの信じる死後の世界がある。
以下はその葬送方法を簡単に区別したものになる。
「火葬」遺体を炎で燃やす葬送方法。これは火葬してその煙とともに魂が天界に昇っていけるようにする。日本においては一般的になっている。
「土葬」遺体を土の中に埋葬する葬送方法。この世の終わりを迎える時に「復活」出来るようにする。これはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教は土葬が基本になり、世界でもほとんどが土葬で葬送されている。
「風葬」遺体を風にさらして自然に風化させる葬送方法。東南アジア、ミクロネシアなどでよく見られるみたいだ。
「樹上葬」遺体を樹のまたに置いたり、棺を吊るしたりする葬送方法。早く新しい命として樹を伝って帰ってきてほしいと願う気持ちが込められている。
「ミイラ葬」水分や臓器を抜き腐らせないようにする葬送方法。ミイラ葬では主に不死の願望を具現化するためと、愛するものの遺体が腐っていく様を目にしたくないという二つの動機があるみたいだ。そして、ミイラで有名なのがエジプトである。古代エジプトでは内臓などを取り除き、頭蓋骨を損傷させずに脳みそまでも取りだして埋葬する高い技術力があったという。
「水葬」遺体をそのまま海や川に流す葬送方法。河に流すといえば長渕強の「ガンジス」を思い出す。インドのヒンドゥー教では火葬後の遺灰をガンジス川に流し、幼児だと火葬せずに流される。
ヒンドゥー教徒にとって、ガンジス川に流される事は最上の葬送であって、ガンジス川の聖なる力によって再生することを望むためとも言われているみたいだ。
「鳥葬」遺体を鳥に食べさせる葬送方法。これはチベットで行なっている葬儀で、遺体を天空へ運んでいく手段としてハゲタカなどの鳥が扱われている。これにより、魂が早く天に行くことができ、生きている間に犯した罪が清められるという。そして、非常に合理的な葬送で生きていくためにたくさんの命を食べてきた人間が、死んだ後はせめて自らの肉体を他の命のために提供するという考え方があるらしい。
「舟葬」遺体を舟に乗せて海に流す葬送方法。これは海洋民族の葬送ともいわれ、魂を舟に乗せてあの世へ運ぶという。日本でも、古墳などから舟の形をした木棺が見つかっていて、大昔は海に流していたのかもしれない。そして、初盆に故人の霊を精霊船に乗せて川や海などに流す習慣が今も続いているが、これも古墳から見つかった船と関係があるのかもしれない。
「樹木葬」火葬したあとの遺骨を自然の里山に埋葬し、墓石に変わって木を植える葬送方法。樹木葬はもともとペットの埋葬から始まったとされ、ヨーロッパの北欧、英国などではとくに自然葬が増加傾向になっているという。理由として、高額な墓を買いたくない、墓の継承者がいないなどの人が樹木葬を希望しているという。
このように9つに分けられた葬送方法は宗教や民族などによってさらに細かく分かれ、世界各地では面白くて笑ってしまうような葬送も多くあるようだ。
無宗教者の多い日本においては「火葬」が一般的だが、昔は土葬が基本であって、その他、風葬、樹上葬、ミイラ葬なども行なわれていたという。面積の小さい日本では土葬をしていては土地が無くなりかねないこともあり、今では約99%が火葬になっている。そして、日本の火葬は仏教からきたものだが、最初に行なわれた火葬は今から約1300年前の700年に僧侶の道昭だったといわれている。一般化されはじめたのは第二次大戦後からになるという。
年をとるにつれて、死は身近に思えてくることが多くなる。天国や地獄はあるのか?閻魔様はいるのか?キリストのように復活するのか?ヒンドゥー教のように輪廻転生なのか?手塚治虫先生のようなパラレルワールドか?‥どんな世界が待ってるかわからないが、せめて行き場所は自分で決められたらいいなと思う。そして、この世界よりももっと自由でもっと楽しい場所であることを祈るのみだ。
火葬場から登る煙を見つめて死後の世界を想像した人も多くいるだろう。でも今では火葬の技術も上がり、煙すら見えない。とすると、煙に乗って天国へいけないじゃないか!‥‥
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