ショウコク

ショウコク=キジ目 キジ科
英名:SHIKOKU (LONG SADDLE)
学名:Gallus gallus domesticus
出身:東南アジア、日本鶏品種(近畿地方原産)
食べ物:昆虫、木の実、野菜
体重:オス約2.0㎏、メス約1.5㎏
寿命:約7~10年(飼育)
特徴:黒く長い尾、(謡羽、覆尾羽は30cm程度地上を引くほど長い)
生息状況:不明、天然記念物指定
漢字:小国、正刻、正告

平安時代の花形鶏


ショウコクは平安時代、遣唐使(けんとうし)により中国から来た。
ショウコクが来た当初は宮中で「鶏合わせ」という闘鶏が行われていた。闘鶏とは鶏同士が戦う競技であり、当時の貴族達にとって最高の娯楽であったと言う。またこの競技は天皇が観戦する天覧試合になることもあり、より強い鶏をもっていることは最高の名誉になるほどだった。当時の日本には地鶏しかいなく、その地鶏を品種改良させて強い鶏に育てていたという。そこで、遣唐使により持ち込まれた鶏がショウコクであった。当時は白藤と呼ばれていたようだ。
ショウコクは身のこなしが軽く、高い跳躍力と野性的で好戦的であったため、今までの地鶏をはるかにしのぐ能力をもっていた。実際の闘鶏でも連戦連勝をし、その実力をあらわにした。これを期にショウコクは鶏合わせの花形鶏として広まっていったという。

ショウコクは強さだけではなく美しさもある鶏だった。凛とした姿勢を保ち、尾羽が豊富で長く、優美で長鳴性もあることにより、多くの長鳴鶏や長尾鶏などの作出に際して基礎鶏として用いられた。
現在、内種では「白色種」「白藤種」「五色種」などがあり、白色種以外の腹や胸などは黒く、足は黄色、耳朶(じだ)は赤色になる。

また時を告げる時刻が性格なことから「正刻」または「正告」と名づけられたこともあった。

1941年、小国鶏として天然記念物に指定された。

*中国の昌国から持産したものに源を発すると言われているが、その体系から遠祖はスマトラ種の流れをくむものと推察されている。

ちなみに、闘鶏は東南アジアで古くから行われていたが、現在は世界各地に広まっている。主にタイの軍鶏(しゃも)が使われ、アメリカでは鶏の足に小型ナイフなどを付けて1対1の対決をさせているという。これを、チキンファイトと言われている。