シカの消防士
キツネザルの火遊びで、燃えた尻尾を消すシカ消防士の巻き
火を簡単に点けれる現代、点けたら消すが火の鉄則。ちょっと消しそこねた火が瞬く間に周囲を燃やす炎になる。これまでにも数え切れないほど火災は起きてきたが、日本の歴史上でもっとも多くの命を奪ったという大火災、「明暦の大火」(1657年3月2日~4日)は死者3万~10万人に上り、江戸の大半は燃え、江戸城も燃えて無くなったという。これは、世界でも有名なローマ大火、ロンドン大火と並ぶ世界三大大火と言われることもあるみたいだ。原因は「本妙寺、振袖の呪い説」、「幕府放火説」、「本妙寺火元引受説」などがあるみたいだが、どれが本当でも当時の家などは木造家屋で燃えやすく、なおかつ家々の密集などが炎の勢いを止めさせなかった。それに、火元が一箇所ではなく三箇所もあり、一つの火元が消えかけた時に違う火元から火事が起きていたらしい。
そして、乾燥した空気と風が炎に拍車をかけていった。死者数は3万~10万人となっているが本当の所は解っていない。
最近、テレビでよくオーストラリアの山火事ニュースを見るが、酷い時には死者・負傷者100人を超えている。大きくなった山火事だと車を使っても逃げられないらしく、炎はもの凄いスピードで移動してくると言う。そのスピードはおよそ時速80kmを超え、車でも追いつかれるスピードを出すみたいだ。考えただけで逃げれる気がおきない‥。炎が何故、こんなにも早く移動できたのかは火の粉に原因があるみたいだ。それは炎が出す火の粉が舞い上がり、風によって何十メートルも先に運ばれて燃え上がる。その沢山の火の粉が至る所に落ちてきたら行く先々で火事が起こる。その繰り返しで逃げ場を塞がれてしまい、車でも逃げられない生きているような炎になるようだ。もうここまで来たら逃げる事が出来ないので、山火事が起きたらすぐに非難すべしが鉄則。
ちなみに、オーストラリアでは山火事は季節の到来のように毎年起こる。よく乾燥した日などは山火事注意報が鳴り響く。オーストラリアはユーカリなどの油を含んだ木が多く、乾いた大地が広がっている。それにより自然発火が起こりやすいみたいだ。だが最近だと放火も多いらしい。
火災での死亡率は極めて高い。そして、大体の人が火ではなく煙によって亡くなってしまう。火事が起きたとき煙は上に向かう。だが、上に溜まってきた煙は下へ下がってくる。寝ている時に火事が起きても気づきにくいのは床で寝ていて煙の匂いに気がつかないのかもしれない。
逃げるときはなるべく床の空気を吸いながらゆっくり落ち着いて逃げよう。ハンカチやタオルがあれば濡らして口を押さえておくといい。(無いときは服などを使う)煙で視界が見えない時は壁を頼りに手探りで移動する。なによりも重要なのは冷静になることだ。息が苦しくなると冷静さを失ってしまう。なので、浅い呼吸でも呼吸を整えようとすることが重要になるぞ。防災訓練はあるが火災訓練はなかなかしないのでもしもの時のためにイメージしておこう。
消防士になるには。
日本の消防組織は国の消防庁からなる消防機関。そして、地方自治体からなる消防本部、消防署などがあり、一般人が入れる消防団などもある。消防団は普段会社勤めの一般人などが登録すればだれでも入れる組織で、いざというときに駆けつける住民活動の一つになっている。大半の消防活動は自治体の消防本部や消防署などが行っている。消防士は炎の流れを読み、巧みに水を使い、時には炎に飛び込み、逃げそびれた人々を救う。だがそれだけじゃなく、塀に挟まった犬やマンホールから出られない猫だって救ってくれたりもする。災害時のレスキューや救急車も消防隊員の仕事になる。
消防士になるには大卒や短大卒、高卒、専門系などのそれぞれ違った採用試験があり、合格すると消防の基礎知識、技術や体力などを身につける消防学校に入学して、国家資格を受ける事になっている。その他にも専門家を育成するためにヘリコプターの操縦、医学、科学、外国語、などの研修が80種類以上もあるという。