アビシニアコロブス

アビシニアコロブス=霊長目(サル類) オナガザル科 or ゲレザ科(旧世界ザル) コロブス属
英名:Eastern Black-And-White Corobus.  Guereza
学名:Colobus guereza
生息地:カメルーン南部~エチオピア、ケニア、タンザニア北部の開けた森。
食べ物:葉、花、茎、果物、昆虫など
寿命:15~20年(飼育) 長寿23年
体長:52~57cm 尾長53~83cm
特徴:大きな鼻、顔の周りに白い毛、背中に白いマント、尾の先端は白い
生息状況:準絶滅危惧
別名:ゲレザ、 マントゲレザ、  シロクロコロブス  


3つにわかれた胃を持つ「ウシのようなサル」


生態
アビシニアコロブスは全身をほぼ黒い毛に覆われているが、顔の周りに白い毛があり、背中にもU字型のマントのような長くて白い毛がある。この白いマントがあるため、別名「マントゲレザ」とも言われている。
このサルはアフリカの低地~高地を含めた森林や熱帯雨林などに住み、主に樹上で生活をする昼行性のサルである。1頭のオスが4~5頭のメスと子供の群れを率いて活動し、吠えたり、ジャンプしながら縄張りを守っている。非常に社会性を持っており、一つの群れがもつ居住区域は約16万平方メートルになり、群れ同士が遭遇すると、仕草や声により示威行為が行われ、縄張りを守るオスが夜を徹してコーラスをし、群れ同士の距離を保つという。大人になったオスは夜明け前や移動する前などに、他の群れや捕食者が現れないようラウドコールを発し、群れの存在を周りに知らせるという。
クモザル同様に親指が退化しているが、クモザルのように尻尾を第5の手足のように体重を支えることはできない。
親指の無い手で枝を自分の口に引き寄せ、葉や果実を噛み取る。食物はほぼ決まったものを食べ、その70%が1種類の木だという。そして、このサルの消化器官は葉などの植物を消化するのに適しており、複雑に発達した3つにわかれた大きな胃があり、前胃により葉に含まれるセルロースを分解し、毒素を中和してくれる。そして、後胃の腸内細胞が、特殊な酵素を分泌し、細菌の死骸を消化して栄養源に変えることができ、葉などの主な食事から最大限の栄養を得る事が出来るという。これにより、葉が主体の食事をしていても他のサルより、2倍の栄養を取ることができるらしい。
受胎から出産までの期間は5ヶ月ほどになり、約20ヶ月に1匹の割合で子供を産む。生まれた子供は最初は全身白いが、生後10日ころからじょじょに黒い毛に変わっていき、3ヶ月経つと大人と変わらない模様になっている。

人間と‥
コロブスという名はギリシャ語で「切断されたもの」という意味をもち、親指が退化して切断されたように見えたことからちなんだらしい。
ちなみに、コロブスサルたちは大体が葉を主食としているサルで1日の殆んどを食べては寝るの繰り返しの生活だという。これではまるでウシと同じだという事で、別名「ウシのようなサル」と言われているらしい。
故郷アフリカでは、食肉を目当てとした狩猟の対象となっているようだが、準絶滅危惧種である。




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