カピバラ=齧歯目 カピバラ科 カピバラ属
英名:Capybara
学名:Hybrochaerus hydrochaeris
生息地:南アメリカ北部、東部(パナマ、コロンビア、ブラジル、ベネゼエラ、アルゼンチンなど)
食べ物:水性植物、草、樹皮、果実など。
寿命:野生4~10年、飼育4~12年
体長:1.1m~1.3m
特徴:こげ茶色の体毛に小さくて丸い耳、蹄のような太い爪、眠そうな目。
生息状況:ふつう種
別名:カバ(南アメリカのみ)
和名:オニテンジクネズミ
アマゾン川に住むカバ?
生態
カピバラは世界最大のげっ歯類になる。南アメリカの北部から東部のアマゾン川流域を中心とした温暖な水辺で生息している。主に一頭のオスに支配された11頭くらいの集団で生活をし、約6~11ヘクタールほどの広い行動園を持っている。そして、新鮮な菜食場所を求めて移動しながら行動園を守る。エサは夜明けや夕暮れに菜食し暑い日中には泥水の中を転げまわったりする。また、乾期になると、水を求めて、様々なカピバラ集団が一つの水辺にあつまり、多いときには100頭を超える大集団になることもあるという。
カピバラの三本の指の間には蜘蛛の巣状の水かきがついており、非常に泳ぎが得意な動物になる。敵から身を守るために、水中に約5分間潜っていることもできる。なお、基本、寝るときは地面のくぼみに草や葉っぱでおおった寝床を作って寝るが、危険を感じると川に潜り水面から鼻先だけを出して寝ることもあるという。このようにカピバラは一日の大半を水ので過ごす半水動物になり、中南アメリカでは、カピバラのことをアマゾンのカバを言われていることもある。
カピパラのオスの鼻の上にはモリージョという分泌腺があり、繁殖期になると、オスはメスを惹きつけるために周囲の木の葉などにモリージョをこすりつけるという。
出産時では巣を作らずにメスが群れから離れて近くの草むらで出産する。産個数は約3~7頭になり、生まれたばかりの子どもも毛が生えそろっている。そして、生後数時間以内に走ったり、泳いだり、潜ったりでき、1週間も経たないうちに草を食べ始め3日ほどで母親を一緒に群れに合流する早成生の動物になる。そして、群れの授乳できるメスがいると、自分の子供以外の子どもにも授乳しする共同保育がみられるという。子ども達は捕食者に狙われやすく、群れの中では、大人たちの間に挟まれて生活をしている。移動では泳ぎが遅い子どもを親がおぶさった状態で移動することがよくある。
ちなみに、カピバラは敵に遭遇したとき、ほとんどが逃げることに専念する。泳ぎがもっとも得意だが、陸での逃げ足も以外に早いらしい。さすがネズミの遺伝子を持っているだけはあるね。生き抜くには逃げるが勝ちだ。
人とカピバラの歴史
原産地、南アメリカでは一昔前までカピバラは家畜や食糧として捕獲されるところが多かったという。現在ではカピバラを捕獲禁止する国が多くなったがカピバラの肉は豚肉のような味がするらしく、ベネゼエラでは食肉用に開発され、今も食べられているという。
16世紀の初めにはカトリックの宣教師により、正式に精進料理(肉食を禁じた日に食べても良いとされた料理)として認められたこともあり、現在でもベネゼエラの復活祭では好んで食べられている。
カトリックが肉食を禁じていたのにカピバラを食べていいということになったのは一説によると、カピバラは半水生の生活をするため、宣教師たちが魚に近い動物だと誤解したことからだと言われている。
日本でも食肉用としてサンプル的に輸入した会社もあったらしく、肉が硬くて販売までにはいたらなかったという話もある。
一方、ブラジルでは、カピバラをペットとして飼っている家庭も多いという。
現在、カピバラの生息数はふつう種とされているが、カピバラの中でも絶滅した種がいて、その大きさは今の2倍の体調をし、体重は8倍もあったという。まさにカバだ。
属名ヒドロコエルス(Hydrochoerus)は、ギリシャ語で「水hudor」の意を持つ。英名カピバラはトゥピ族による名を由来し「草原の支配者」の意を持っている。かわいい顔して大きな名前が付いている。カピバラを甘く見ちゃならんね。
ちなみに、カピパラではなくカピバラが正式な呼び方です。
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