台風
「台風中継」
近年、温暖化のせいか、ただの異常気象かわからないが、大型で強い台風が増えている気もする。特に今年は多く、台風の発生数が30を超えた。これは1994年以来の19年ぶりになるらしい。
つい最近(2013年11月)ではフィリピンを襲った台風30号があった。今までにないほどの猛烈な台風となり、フィリピン、ベトナム、中国と勢力を維持したまま縦断した。この台風の中心気圧が895ヘクトパスカルに達し、中心付近の風速65メートル、最大瞬間風速90メートルにもなり、なおかつ津波のような高波が町を襲った。これは観測史上、例を見ない勢力だったという。また、最終的には最大風速87.5メートル、最大瞬間風速105メートルと報告され、この台風の名はフィリピン名「ヨランダ」と命名された。
日本では「台風」と聞きなれているが、アメリカやイギリスなどでは「ハリケーン」と言い、オーストラリアやインドなどでは「サイクロン」と呼ばれている。この違いは発生した場所、または移動した場所で変わっているようだ。
「台風」(typhoon)とは
熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼び、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)から南シナ海(赤道より北の東経100度まで)に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と呼ぶようだ。
台風は上空の風に流されて動き、また地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っている。
「サイクロン」(cyclone)とは
サイクロンは低気圧を総称的に示す用語になる。
北インド洋、南太平洋などで発生する全ての低気圧を「サイクロン」と呼び、台風やハリケーンもサイクロンと同じになる。
また、低気圧の総称する呼び名がサイクロンだが、正確に言えば熱帯低気圧のことを「トロピカル・サイクロン」と言い、熱帯外低気圧(温帯低気圧)のことを「エクストラトロピカル・サイクロン」と呼ぶ。
台風と同等の強さ(世界基準)を持つ熱帯低気圧のことを「トロピカル・サイクロン」と呼ばれるが、「熱帯」とは熱帯地方で発生した低気圧のことではなく、サイクロンの構造を示す用語になるらしい。つまり、どこで発生しようが熱帯低気圧の構造を持っていれば「トロピカル・サイクロン」と呼ぶことになる。すなわち、台風やハリケーンもまたその地域に行けばトロピカル・サイクロンと呼ぶ。
また、エクストラトロピカル・サイクロンは熱帯外低気圧のことで、暖かい空気を冷たい空気が接している低気圧のことになり、日本ではほとんどがこの低気圧が発生している。そして、日本のニュースで「台風は温帯低気圧へ変わりました」と解説されるが、これは「熱帯低気圧の構造」が「熱帯外低気圧の構造」へと変化したことを言っているらしい。ちなみに、この逆はほとんどないという。
ただ、台風が熱帯低気圧へと変わることはあるが、これは低気圧の強弱が変化したことを言っているらしく、台風の勢力が弱くなったことを示している。だが、熱帯低気圧からまた台風へと強くなることもあるようだ。
「ハリケーン」(hurricane)とは
北部大西洋、東部、中部の北太平洋(北半球の東経(西経)180度より東、南東太平洋(南半球の東経160度より東)で発生、または位置する熱帯低気圧(トロピカル・サイクロン)のことを言う。
以下の図は台風などの名が変わる場所を示した地図になる。
上の図に記されたように、台風は境界線を超えればハリケーンやサイクロンという名に変わる。。。
子どもの頃は大きな台風がくると学校が休みになり、少し楽しかった記憶もあったが、近頃の台風被害は尋常じゃない。そこで、台風が来る前の準備もしておこう。
台風がくる時の準備
①家の外にある飛ばされやすいものを片付ける。
②家の近所にある側溝や排水溝などの掃除(水はけ)をする。
③雨戸を閉める。
④避難できるように防災用準備をしておく。
⑤避難場所を確認しておく。
⑥がけ崩れ、川の近くには行かない。(台風が過ぎたあとも川の流れは強いので注意)
⑦停電したときの準備をしておく(水道も止まるところがあるので飲み水、トイレ用水を確保しておく)
⑧避難時はヘルメットをかぶる。
ほぼ地震の時と同じくらいの気持ちで準備が必要だと思う。
自然災害はどんな形であれ、なめちゃダメっすね…
以上っす。
ちなみに、フィリピン台風の被害はとても大きく、死者、行方不明者あわせて5000人以上とされている。そして、避難民は約362万、支援が必要な子供たちは約600万人にたっし、被災者は1440万人以上にのぼる。暖かい支援をお願いします。フィリピン台風被害募金
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